前回まで都道府県ごとにJリーグクラブとBリーグクラブの力関係というか、どのぐらいバスケに喰われてるのかというのを見てきました。
☆☆☆☆☆(バスケ優勢)秋田、栃木、群馬、島根、沖縄 (5県)
☆☆☆☆ 青森、岩手、東京、富山、福井、滋賀、奈良、長崎 (8都県)
☆☆☆(互角)北海道、宮城、千葉、岐阜、愛知、三重、京都、和歌山、鳥取、香川、高知、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島 (15道府県)
☆☆ 山形、福島、神奈川、新潟、石川、長野、兵庫、岡山、広島、山口、徳島、愛媛、福岡 (13県)
☆(サッカー優勢) 茨城、埼玉、山梨、静岡、大阪、大分 (6府県)
地図にすると以下のようになります。
全国平均では☆2.85となり、サッカーのほうがやや強い、ということになります。とはいえ埼玉や大阪を始め、大都市圏ではサッカーのほうが強いです。人口で加重平均をかけるとよりサッカー寄りの数字が出るはずです。
バスケの強いところはあまり人口の多くないところが多いです。保有する選手が15人程度と少なく、芝のメンテナンスもなくサッカーと比べるとバスケは少ない予算で参入・運営できるので、人口の少ない県でもそこそこ戦えるというのがBリーグのいいところなのかなと思います。
今後の勢力争いの鍵を握る要因は色々あるでしょうが、特記すべきは以下の3点かなと思います
1.サッカー優位な降雪地域
山形、新潟、長野と降雪地域でもサッカーが優位な地域があります。これらの地域のJリーグクラブが秋春制の荒波を乗り越えるのか、Bリーグクラブが興行面で攻勢をかけるのか。
2.東京23区
Jリーグは東京23区という巨大な空白地帯をどのように埋めるのかでしょうか。時折国立競技場で代表戦やJリーグの試合がありますが、23区内にホームスタジアムがあって定期的に試合をしているクラブがないという状況はあまり好ましいものではありません。クリアソン新宿なのか、南葛SCなのか、また別のクラブなのか、スタジアム用地の確保から大変ですが、この高い壁を突破するところが出てきてほしいですね。
一方でバスケではアルバルク東京が現在は代々木第一体育館、2025年秋からは青海にできる1万人収容のTOYOTA ARENA TOKYOをホームとし、サンロッカーズ渋谷は青山で、アースフレンズ東京Zは蒲田でホームゲームを開催しています。東京ユナイテッドBCは時折有明アリーナのメインアリーナを使用し、バスケ界全体でもトップクラスの動員数を叩き出しています。今後は有明メインの使用頻度を増やし、名実ともにホームアリーナとする意向を持っています。
日本最大の人口密集エリアがバスケ優勢なのは、バスケ界にはアドバンテージですし、サッカー界には伸びしろだと思います。
3.昇降格
大宮アルディージャがJ3に降格してしまいました。Bリーグでも長崎がわずか2年でB3からB1まで駆け上がった一方で新潟がその逆をやってしまいそうになっています。上の方にいたはずのクラブが気がついたらこんなところに、なんてことは既に実際に起きています。
2026年から始まるBリーグのトップカテゴリーは18クラブで構成されるとのことで、現B1のクラブが最低でも6つは弾き出されてしまいます。これらのクラブがある地域でバスケ熱が低下する可能性は否めません。そのとき同じ地域にあるJクラブが盛り上がっていれば、その地域での形勢が変わることもあるかもしれません。
選手、コーチ、スタッフ、ファン、スポンサー、様々な人が関わって各クラブは成り立っています。そのクラブに関わる人が一人でも多くなるように、関わることで少しでもポジティブになるような存在に、各クラブはなっていってほしいですね。それが各競技の盛り上がり、発展につながっていくはずです。