raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

東海ラジオの秋改編に伴うZIP-FM化問題について思うこと。

全国のラジオ愛好家の中でも、この秋一番の話題となった東海ラジオの大幅改編。

デイル、イレーネ、川村茉由など、かつてZIP-FMで番組を持っていたDJを新たに起用し、ZIP化などと呼ばれる状況になっています。

news.radiko.jp

当然これには文字通りの賛否両論で、東海ラジオ側も当然これは織り込み済みでこの改編にとりかかったと思います。今これを書いている私のスタンスとしては、「良い」「正しい」とまでは言わないまでも、「これはこれでアリ」「しゃーない」くらいの感じで、肯定派か否定派かと聞かれれば、明確に肯定派です。

 

テレビの視聴率調査では、近年、個人視聴率だとか、コア視聴率だとか言って、いわゆる現役世代に届いているかどうかが重要視されているといいます。これは広告収入、スポンサーに絡んだ問題なので、ラジオの聴取率調査においても同様の傾向があるものと思われます。

 

極端な話、30代0人、40代0人、50代0人、60代20人、70代20人、計40人が聞いているA番組より、30代10人、40代15人、50代10人、60代0人、70代0人、計35人が聞いているB番組を評価する放送局やスポンサーが少なくないということです。

 

今回の改編を否定的に見る人の中には、近年聴取率が下落傾向にあるTBSラジオの二の舞になるのではといった意見がありますが、TBSラジオは他の局のイメージのある喋り手を引き抜くということをしていないので、その点が大きく違います。サッシャクリス智子は今でもJ-WAVEで喋ってます。固定客を持っている人気DJを引き抜いた今回の東海ラジオの改編は、良くも悪くも非常に即効性のあるものになるでしょう。

 

演歌や歌謡曲、コテコテの名古屋弁、時事問題といったトピックを中心に据えるのは、番組の対象年齢が高くなり過ぎるので、この先の時代には残念ながら合わなくなってくるでしょう。

 

インターネット主体となった現代社会、最低限押さえておくべきニュースは勝手に入ってくる時代になりました。新聞を購読したり、テレビのニュース・情報番組に意識的にチャンネルを合わせたりという行動は、年齢層高めの方のものになってきています。

時事ネタを扱う番組は今でも少なくないですが、特に政治関連の話題では放送局や番組出演者のスタンスが陰に陽に出てくるので、視聴者の意見も同質化しがちです。番組が設定しているツイッターハッシュタグを見ると、特定の政治家の悪口や陰謀論チックなものなど、視聴者自身のスタンスと対立する勢力を貶められればなんでもOKみたいな言論も少なくなく、先鋭化しがちです。テレビの情報番組であれば映像が使えるので時折動物やスイーツの話題なんかを入れて毒味を薄めることもできるのですが、ラジオではせいぜい週末のお出かけ情報ぐらいです。とにかく、新規リスナーが付きにくい雰囲気になっているのは否めません。

 

これを受けて、CBCラジオがどう動くのかが非常に興味深いですね。多田しげお、つボイノリオ(いずれも70代)、北野誠(60代)と、平日の帯番組の高齢化問題を抱えており、大きな改編はそう遠い未来の話ではないと思います。雌伏のときを過ごすジェイムス・ヘイブンスとか起用できたらおもろいんちゃうかなんて無責任に思ったりもします。(彼が新規ラジオ局の設立に向けて動いていることは当然知っていますが、さすがに無理筋なのではと思っています。79.5mHzという縁起の悪い周波数を使おうとしてるようですし。)あとは局アナ+曜日担当の芸人のセットとかですかね。

 

2028年にはAMが停波するなどという話もあります。ラジオ業界が変革期にあるのは間違いないので、今後も生暖かく見守っていきたいと思います。

それにしても久しぶりにブログ書いたなあ…。