raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

【読んだ】ベトナム戦記 (朝日文庫)

党派性をほとんど感じさせずに描写しているのが印象的ですね。

それを読み取るだけの読解力が私にないだけでしょうか?

ベトナム戦記 (朝日文庫)

ベトナム戦記 (朝日文庫)

 

 

もし今の世の中で、小説家が、あるいは朝日新聞社の臨時特派員が世界の紛争地帯で取材をしたら、絶対もっと”色”が出ると思うんですよね。気がついたらその紛争地帯と関係のない安倍政権批判が延々と語られる、みたいなのが容易に想像がつきます(苦笑)。1964年にベトナムへ赴きその翌年に本書が刊行されているのですが、当時の朝日新聞はどのようなスタンスだったのでしょうか。当時を知らない世代としては気になります。朝日新聞に対するイメージというと第2次大戦中や現代もそうですが、極端というかスタンスが明確というか、というイメージです。偏見持ちすぎでしょうか?w

開高氏のwikipediaの記述を見ると、帰国後ベ平連にて反戦活動に参加するもベ平連内の反米左派勢力と反発して脱退、その後保守系の立場を取った、とあるので、執筆当時はどちらかと言えば左寄りなスタンスだったかと思いますが、今どきの左派の感じとは随分違う印象を受けました。