重厚過ぎる名著。700ページ近くあるので、時間を作ってなるべく短期間で読み切ってもらいたいなと思います。私はそこで失敗しました。もう一度通読したいと思います。
戦後A級戦犯として収監され、釈放後日本船舶振興会(のちの日本財団)を立ち上げた笹川良一と、その三男でハンセン病制圧などの慈善事業に尽力する笹川陽平・日本財団会長の物語。良一の様々な豪快なエピソードとそれに翻弄される陽平の生い立ち、競艇の創設とその発展、ハンセン病問題、金日成、カーターなど海外の要人との交渉など、盛り沢山過ぎる内容。これだけの分量でありながら決して冗長にならないところに、文章力とエピソードの充実が現れています。
あと望むことは、一刻も早く電子書籍化してほしい。分厚い本なので持ち運ぶのも面倒だし、スマホ・タブレットと比べて持ちにくい。上下巻セットで文庫化する前に、是非電子書籍化をお願いします。小学館さん。