正直、中身はない本です。笑。
ただ、合わせ鏡というか、 自分がどういう意見、思想を持っているか、というのが
炙りだされる1冊だなあと思います。
- 作者: ヨルゲン・ランダース,竹中平蔵解説,野中香方子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/01/09
- メディア: 単行本
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こういう本って書くのはスゲー楽しそうだなーと思いましたね。読むのは(略
本文では太陽光発電が激推しされる一方、
人工知能についてはまるで語られないという、
これを真に受けちゃうとだいぶ痛々しい感じになるなあと思います。
太陽光発電って、結構昔からあるけど、出力は弱いし、
パネルの管理が大変だし(自然災害対策)、使用済パネルの処分が大変だったり、
「永遠の若手」感が凄いですけど、上記の課題をクリアしてブレイクして、
一線級のエネルギー源となる日が来るんですかねえ。
本文ではコストダウンしてどうこう、と書いてあるんですが
課題はそれだけじゃないよね、という話のはずです。
結構な人数の方が文章を寄稿しているのですが、全体的に年齢層が高過ぎる。
2052年まで生きてんのか、途中で好ましくない方向へ向かったときに
有益な提言ができるのか、という観点で見たときに、
もっと下の世代の論者の意見を積極的に採用すべきだったのではないかと思います。
太陽光エネルギーが普及して総需要の40%ほどの電力が供給できると書いてある
一方で、環境破壊・気候変動が止められず深刻な危機をもたらすと書いてあったり、
全文を通して最低限保たれるべき統一性がないと思います。
全体的に左によってるというか、無駄な煽り・おめでたい意見が多いように感じられます。
最後に個人的な見解は以下の通りです。ご笑覧ください。
・先進国で平均寿命が短くなる
ネットの普及もあり、いろんなモノ・コトが低価格で出来るようになってしまったので
お金の巡りが悪くなっている現代社会。コストのかかる医療、生産性のない介護に
社会資本が十分に向けられるでしょうか?
・大都市への集中が進む
これは本文にもチラッと出てきますね。
まあこれは既に起こっていることではありますが。
どっかで逆回転する気もしなくもないですが。
・中国はアメリカに並ぶ大国にはならない
言語構造的に無理ですよ。中国語は文字が多すぎて国際標準語になれない。
言語はコミュニケーションの土台ですから、ここで主導権取れないのは
大きなハンディキャップですよ。外国語として難し過ぎる。
・自動運転車、人工知能の発展
正直これによって何がもたらされるのか分かりませんが、
この本では太陽光発電についてかなりファンタジーを発揮していたので、
この分野についてもファンタジーを発揮して色々書いてくれても良かったのでは
ないかと思います。
正直この手の話題は各個人が頭の体操としてやることで、
他人の意見を読んでもあんまり参考にならない気がしますし、
望ましい未来のカタチがあるなら予測することではなく
その実現に向けた行動を取るべきだと思います。