raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

【読んだ】あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

 山田ズーニーさんというと、個人的にはやはり、「ほぼ日」の「おとなの小論文教室。」のイメージです。昔、鬱モードに入ったときにバックナンバーをガッツリ読み返したことを思い出します。

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

 

 

 

ほぼ日の連載は2000年5月から今も続いており、800回を超えておりますので、今から全部読み返すのはかなりしんどいです。本書はこの連載の趣旨、エッセンスを理解するのにピッタリの1冊です。読んでいると、しばしば「あっ、このくだりほぼ日で読んだ!」的に進研ゼミの漫画を読んでいる気分になりました。

 

この連載を想起させる著作といえば、本書のほかには「伝わる・揺さぶる!文章を書く」が有名ですね。これも是非読んでおきたい1冊。文章術にとどまらずコミュニケーション全般に対して、小手先のテクニックではなく本質に迫っていきます。

伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)

伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)

 

 

本書の感想について私がとやかく言うより、人気サイト「ほぼ日」での連載が16年も続いているという事実が、本書の品質を証明しています。

【読んだ】オニールの成長株発掘法 【第4版】

非常に重厚で、1度読んだだけではとてもじゃないけど咀嚼しきれない1冊。 

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

  • 作者: ウィリアム・J・オニール,スペンサー倫亜
  • 出版社/メーカー: パンローリング
  • 発売日: 2011/04/15
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 私の貧弱な頭で思ったのは、各情報媒体は値動きや現在の数値だけじゃなくて、もっと出来高を報道しようぜ、ってことですね。トレンド見るのに凄い重要なのに扱いが弱すぎるんじゃない?ってことですね。

 

この本に書いてあることをきちんと身につけるには、何度も繰り返し本書を熟読するだけではなく、さまざまな銘柄のチャート分析を行い、ときには痛い目に遭いながら実力をつけていかないといけません。よく、職人さんがその場でササッと作ったものに対して、「◯分で作れるものに対してそんな大金払わせるのか!」というクレームがあると「いや、ウン十年と◯分だ。」と返す、みたいなテンプレがありますが、この本もそんな感じですね。長年の経験と苦労がにじみ出ていて、読む側も心してかからなければならないな、という気持ちにさせられます。いやあ、改めて株とか各種トレードって労働所得ですねという基本的なことを改めて痛感いたしました。

【読んだ】なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

 さおだけ屋みたいなタイトルの付け方で、内容とタイトルの乖離が酷いです。

”この本はアメリカとイギリスではタイトルが違っていて、イギリス版はThe Art of the Sale、アメリカ版はLife's a pitchとなっている。日本語にすると前者は「営業の技法」後者は「人生は売り込みだ」というニュアンスだ。” (巻末の解説より)

 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

 

 同じ言語圏でタイトルが違うってどゆこと?という疑問はさておき、営業の手法、重要性を解説した本書のタイトルとして、英語版の2つのタイトルはテイストの違いはかなりあるけどもそれぞれに本文の内容を捉えていると思いますが、なんですかこの日本語版のタイトルは。こういう風にすると売れるんですかねえ。実際買っちゃってるわけだし。読む側、買う側のリテラシーが問われてますなあ...

【読んだ】実践版 三国志 ― 曹操・劉備・孫権、諸葛孔明……最強の人生戦略書に学ぶ

 前に読んだ「孫子の兵法」版が面白かったので、三国志版も読んでみたのですが、孫子の兵法版ほどには感銘を受けなかったですね。自分があまり三国志を理解していないからでしょうか、このフォーマットに新鮮味を感じなかったからでしょうか。

raisinpan.hatenablog.com

 

と、軽く否定的な書き出しになってしまいましたが、「離れる力」(組織のリスク、激しい競争、古い常識や制度などから)「鎖の強度は、それを構成する輪の一番弱い部分で決まる」(弱点を狙われることがある。自分の弱点を改善したり、弱点を補える人物を登用したり)など、覚えておいて損はないポイントもいくつかあるので、繰り返し読んでみるとより頭に入ってくるものだと思います。

 

 

 

【読んだ】主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法 (朝日コミックス)

 体験談としては面白いですが、これ真似したらアカンやつじゃないですか...

主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法 (朝日コミックス)

主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法 (朝日コミックス)

 

 

不動産投資関連ですと再現性の低い武勇伝的な本も少なくなく、そういう本を読んで勢いだけ付けて撃沈するより、こういう本を読んで頭を冷やすのもいいでしょうね。世の中には「失敗の本質」という本や、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という名言もありますし、成功例よりもそうでない実例から学べることの方が多いのかもしれません。

筆者夫婦は、財政的にかなり無茶をしているのが気にはなるのですが、このぐらいの行動力は何をするにも大事なことだろうなというのは感じました。その行動力を持って事前の下調べもしたほうがいいですね。自戒も込めて。

【読んだ】勝負哲学

 本書の内容を音声ファイルにしてもらって繰り返し聞きたい、もちろんご両人の声で。作業中、移動中などに繰り返し聞いていると、物事への取り組み方、考え方を良い方向へ変えていける気がします。

勝負哲学

勝負哲学

 

 

この対談は、双方が話し手としても聞き手としても高い能力を持っていて、それが相乗効果で引き立てられているのを感じられるのがとても好感が持てます。話題の引き出し、本業における実績・経験値、およびそこから得た教訓がいずれも質・量とも高い水準にあり、非常に読み応えがあります。

最も印象に残ったのは、「イチローのバッティングを語る羽生善治」ですね。全体を繰り返し通読することを強く薦めますが、その中でもこのくだりはかなり刺さります。

【読んだ】影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく

「影響力」というよりは「説得する力」という方が本の内容には近いかな、と思います。とはいえいずれにしても良著です。 

影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく

影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく

 

 

セールスや駆け引き、恋愛など様々なコミュニケーションに有効な1冊です。テクニックではなく原理を解説してくれているので、基礎から応用まで活用できます。逆に、こういう法則性があるということを知っておくことで、悪質なセールスだとか、悪質でなくても必要のないものを買ってしまったりとか、後で考えれば冷静さを欠いていたと感じるような交渉をしてしまうリスクを取り除くことができるので、そういう危機回避が1件できるだけでもこの本の購入代金の元は取れると思います。