raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

【読んだ】情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)

 そもそも開戦自体が無茶な話で、的確に情報分析をすれば停戦降伏以外の選択肢はないのだが、そうするわけにはいかないので無理筋なことばかりさせられた人達のお話。

 

 

制空権を軽視していたとか、相手が自動小銃などで帯状の攻撃を仕掛けてくるのに対して、ただ敵機を目掛けた点状の攻撃をしたり、大昔のファミコンや最近の低予算のソーシャルゲームもビックリなクソゲー、ムリゲーに駆り出された日本兵。悲しい限りです。

著者は、第2次大戦での経験を活かして後の国際紛争・戦争にも情報収集の点から貢献を果たしており、単なる太平洋戦争の回顧録とは一戦を画しているところが大きな特徴だと思います。