「何が正しいかではなく、事実として知ってほしい」
この本を語る上で非常にいい言葉だと思います。
いい意味で感情が入ってないんですよね。この本。丁寧に取材がしてあって、得られた事実を丁寧に積み上げていて、それだけで十分深みのある内容になります。著者がどう思うとかどうすべきかとか書く必要がない感じがします。プロだけでなく育成年代の話、日本の高校野球についても調べてあり、取材の深さが感じられます。
私の素人考えで読んで思ったのは、10代のうちはピッチャーは他のポジションとの兼務とか球数制限をルール化するくらいのことをしたほうがいいんじゃないかなと思いました。こうして読者それぞれ考えを巡らせることと、正確な現状認識と両方できるというのがこの本の体裁の良さだと思います。