raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

【読んだ】誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走

著者は橋下徹氏に対して、良く言えばスタンスが明確で、悪く言えば偏っているところもあるように感じられます。本書の内容すべてを鵜呑みにするのは違うかな、とも思いますが、肝となる橋下氏のメディア対策、およびメディア側からの橋下氏の扱いについては、読ませるところがありましたね。

誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走

誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走

 

 

 

メディアを上手く利用していたようにも見えた橋下氏でしたが、 存在感を出すためなのか、元々単にお調子者なのか、余計なことを喋りすぎましたよね。慰安婦問題だとか脱原発だとか、大阪府/市政に関係ないことにいっちょ噛みしすぎました。大阪府/市政に特に成果が上がらないうちから国政を意識した発言をするのもいかがなものかと思っておりました。大阪の既存の政党にも問題があり、「既存政党vs橋下氏(維新)」であれば橋下氏(維新)に勝ち目があったように見えましたが、都構想の住民投票なんかは「橋下徹◯か☓か」みたいに見え、そうすると「☓」がついちゃうんだろうな〜。と他県から眺めておりました。住民投票敗戦後の政治家・橋下徹の"潔さ"に、氏への攻撃姿勢を抑えたメディアに、結局ネタ供給源としての橋下徹への愛着を感じましたが、メディアとしてそれでいいんでしょうかね?