raisinpanの日記

読んだ本とか、思ったこととか。

【読んだ】仁義なき宅配: ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン

色々考えさせられますね... 世知辛いっす...

「激務だけど稼げる」から「激務なのに薄給」へ... 

 

 

「送料無料」というのは買う側からするとやはり非常に便利なわけで、つい使っちゃうわけですが、じゃあ実際そのコストは誰が、どこが負担しているのか。大口顧客との契約で宅配業者が割を食ってる現状がはっきりと描かれます。宅配業に限らず、消費者意識が高くなり過ぎて細かなクレームにも神経を尖らせなければいけなくなったり、現役世代の所得水準が下がっていたり、他の業界については全く書かれていないにも関わらず、そんなところまで思いを巡らせてしまいました。現代社会の闇を見るようです。

アルバイトで現場潜入すると(てか、採用するほうもするほうだよな...)、仕分け作業では外国人労働者が多く、日本語が通じにくい環境になっているというのもいかにも現代っぽい... んー...

いち消費者としては利便性を損ないたくはないですし、かといって働く側のことを思えばこのままでいいわけはなく... そうすると近年のタワーマンションブームもそうですが、住宅政策に手を入れて、限られた地域にある程度密集して住むようにするのがいいのかなとも思ったり、ドライバーの巡回する区域が狭くなればそれだけ負担は減るわけで。あとは時間指定したらちゃんとその時間家にいることですね。

この本を読んでて一番面白かったのは、宅急便の父・小倉昌男が著書で書いていることにツッコミを入れてるところですね(笑)。宅急便はアメリカのUPSにヒントを得たという記述に対して時間軸のズレを指摘したりw 回顧録の類はどうしても書きたくないことがあったり、自分を美化したくなったりするものですw