すごーく平たく言うと、「中国を過大評価するのも考えものだよね」って話。
中国グローバル化の深層 「未完の大国」が世界を変える (朝日選書)
- 作者: デイビッド・シャンボー,加藤祐子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/06/10
- メディア: 単行本
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中国から世界に広まる新製品、新サービスが出て来ることは稀だし、
中国語が英語のように国際標準語になる可能性はないし、
(覚える文字が多すぎる。言うまでもなく日本語も同様。)
中華料理はともかく、文化面ではそれ以外に国際的に存在感が足りない。
外交に関しては特に、
”「何に反対か」をはっきり表明するが、「何を支持するか」について表明することはめったにない。国際的な安全保障上の課題やグローバル・ガバナンスの問題については隅のほうで傍観するか受け身であることが多い。”(本文より引用)
と手厳しい。
各分野での中国の取り組みと課題をまとめた1冊で、
なかなか簡単ではないなー、というのがよく分かります。
スケールメリットは間違いなくあるのだけど、
世界各国、とりわけアジア以外の中国人コミュニティって、
そのスケールメリットゆえか妙に内向きだなと感じたことは実際あります。
中国が今以上の大国となって、国際社会で存在感を増すためには、
破らなきゃいけない殻のようなものがあるけど、
それを破るつもりがあるのかどうか、というところは疑問だし、
それがどうなっていくかというのは今後の国際社会を見ていく上で
非常に重要になるでしょうね。